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歌舞伎の特徴のひとつとして、




「露骨な性描写(エロ)・暴力描写(グロ)がない」



ということがあげられます。





確か、幕府に「露骨なエロ・グロを禁止されたから」

そういう描写がなくなった という流れだったと思うのですが、

ちょっとネットでは調べきれなかったです…。

女歌舞伎や若衆歌舞伎が風紀・風俗を乱すということで禁止されたと

前回のブログで書きましたが、

露骨なエロ・グロも風紀や風俗を乱すからアカン!って

幕府が考えたのかもしれませんね。知らんけど。




まず、歌舞伎でのエロについて。

これは私の知る限り、露骨なものは本当にないですね。

キスシーンさえない。

(私が知らないだけで、あるのかもしれないけど・・・。ご存知の方、いらっしゃったら教えて下さい)




当時の人達が禁欲的だったとか貞節が固かったとか

そういうことはないと思います。

だって、江戸時代って、浮世絵で春画※とか、フツーにあるもんね。

※春画:男女の性行為の様子を興味本位に誇大に描いた絵(新明解国語辞典による)。




ま、セクシャルな話が皆無ってこともないカンジですけどね。

あと、エロはありませんが、恋愛の話はもちろんありますよ~!




一方、暴力シーンはけっこう存在します。

が、これもリアルかと言うと…

例えば、立ち回り(=殺陣やケンカ)は、

全体的に、舞踊のようだったり、

殺しのシーンも、軽~く斬るフリだったり・・・。

後ろから蹴飛ばされるシーンなんかも、

「えーい!(蹴るフリ)」「おっとっと・・・」みたいな

(↑実際にそのような台詞はありませんが)。





暴力シーンで個人的にめちゃくちゃ気になっているのは、

『勧進帳』という超人気の演目。

弁慶が義経を3発ほど杖で殴るフリをするシーンがあって、

その時、義太夫(←この場合はナレーション)が

「打擲す(打擲=ちょうちゃく と読みます。打ちたたく、殴る という意味)」と言っているんですけど、




場面的に、あれって、

大阪弁で言うところの「しばく」、

今風に言うところの「フルボッコ」と違うか・・・?

(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル




※「しばく」も「フルボッコ」も、「一方的にボコボコに殴る」といった意味合いだと私は認識しています。




最も、立ち回りも見せ場のひとつだし、

殺しのシーンはクライマックスなことが多い(と、私は思う)し、

どちらのシーンも役者さんには気合がみなぎっているし、

お芝居としてちゃんと成立してるので、リアルさに欠けるのは全く気になりません。




そういうわけで、

歌舞伎には、露骨なエロ・グロはありませんが、

なくっても、歌舞伎は十二分に面白いです。


あと、露骨でない分、想像力はたくましくなるかもしれませんね。ふふふ


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2015.05.26 Tue l 歌舞伎がユルくスキ☆ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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