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私は、高校・大学と、部活で芝居をしていて

(大学は歌舞伎なので、現代演劇とちょっと違いますが)

社会人になっても役者を続けたいと思い、

一度、劇団に参加して役者をしてみたのだけど、

「私に役者は違うのだ」とハッキリと自覚して、

辞めてしまった過去がある。

最近、ふと、そのことを思い出し、

そこからあれこれ考え、ブログに書いていきたいので、

私のそんな話が面白いかはわからないが、

本日は、お付きあい願いたい。




高校時代の先輩に誘われ、

先輩が旗揚げをする劇団の芝居に参加した。

社会人1年目の秋から3月にかけての話である。




辞めた理由の1つめは、

「どうやら、私は演技が好きではない」

と気づいたこと。

役者は、舞台上で、自分の全てをさらけ出す必要がある。

ところが、例えば、「キャー」と全力で叫ぶとか、

無理だなぁと思っていて、

全てをさらけ出すことに羞恥があるのだと気づいたのだ。




辞めた理由の2つめは、

「周りに対して不満を抱くだけで、

変えよう・改善しようとしなかった

自分が一番サイテーだと思ったから」。




時間もお金も資金もない というのは、

こういう劇団の常なのだけれど、

(そして更に、私たちの場合、演技などの技術力も、あまりなかったのだけど)

それでも、

限られた条件の中で、

自分達の持てる力全部で、

出来る限りの良いものを作る。

それが、“舞台を作る”ということだと

私は思っていたし、今でも思っている。

例え、プロでなくても、趣味であってもだ。




でも、そう考えていたのは、私だけだったようで、

例えば、本番間際まで、セリフを完全に覚えていない人がいたり

(セリフを覚えるのは稽古をするための必要最低限なこと。

プロでもないのだから尚更)

出来上がった舞台は、学芸会に毛が生えた程度のものだった。




「ホンマにサイテーや」

と思ったまま、本番が終わったが、

全て終わった後に、気づいたのだ。

「文句ばっかり言って、結局、私だって、

何も変えようとしてなかった」

ということに。




例えば、もっと稽古をしようと提案するとか、

芝居を良くするために出来ることはあったはず。

それなのに、出来ることを探しもしなかったどころか、

遅刻をする人がいたのを良いことに、

私もズルズルと、稽古に遅刻をするようになっていた。

口ばかり、思想ばかり立派で、

行動がちっとも伴っていない。

そんな私が一番サイテーだ。




舞台の上の、芝居にある、

言葉にできない力。

その力に、憧れがあった。

私も、その中にいたかった。




でも、私が好きなのは、

仲間と何か1つのものを作り上げること

人前に立つこと

その2つであって、

芝居そのものが好きではなかったのではないか?




「10年やれば、違う世界が見られるらしいですよ」

と、一緒に舞台に立った後輩が言ってくれたのだが、

そういうわけで、私は役者を、演劇を辞めた。




でも、今でも観劇は好きだし、

芝居をしている人も、基本的に好きだ。

それから、私はどちらかというと目立ちたがりなので、

いつの日か、ひょっこり舞台に立っているかもしれない。

今のところ、全くその気はないけれど、

人生、何があるかわからないし…。

もしそんな日がやってきたら、

生半可なことは絶対にしないので、

何か心境の変化があったのだなと、

温かく見守って頂けたら幸いです。














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2016.06.30 Thu l 考えたこと。 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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