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今、問題になっている、

横浜市都筑区の大型マンションの傾斜問題についてですが、

先日、ラジオで、

「支持杭が支持層に届かなくても、摩擦力で支えられると思った」

といった内容が耳に入り、気になったので、調べてみました という、

昨日のブログの続きです

(昨日のブログでは、支持杭と、摩擦力で建物を支える「摩擦杭」について説明をしました。

 詳しくはこちらをどうぞ!)。






◆今回のここがダメダメ①:支持杭は摩擦杭の役割を果たさない!◆

支持杭にも、摩擦力は働くはずですが、

支持杭と摩擦杭は、構造計算が違う=本数や、おそらく形も違うはずなので、

支持層に届かない支持杭が摩擦杭の役割を果たせるかというと、

それはムリ!




◆今回のここがダメダメ②:そもそも、摩擦杭はNG!◆

ある規模以上の建物になると、

「基礎の底部(基礎ぐいを使用する場合にあつては、当該基礎ぐいの先端)を良好な地盤に達することとしなければならない。」

という決まりがあります(建築基準法施行例第38条3)

小難しく書いてありますが、要は、「支持杭を採用しないとダメ!」ということ。

問題のマンションの詳しい大きさはわかりませんが、

「支持杭の採用」が絶対条件だった可能性は、とても高いと思います。




◆今回のここがダメダメ③:支持杭と摩擦杭の併用◆

建築基準法では、その他に、

「建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならない。」

と、定められています(建築基準法施行例第38条2)

もし仮に、支持層に届いていない支持杭が、摩擦杭の役割を果たせたとしても、

そうなると、支持杭と摩擦杭の併用 ということになり、

やはりダメ!ということになります。







余談ですが、

「支持杭の長さが2メートル足りない」

という報道がありましたね。

(例えばこちら http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2615599.html

ということは、理論上では、足りない2メートル分は、建物が沈む ということになります。

実際には、そこまで沈まないだろうとは思いますが。




もう、何というか、

どうしてこうなった!?

何で、いい加減なことをした!?

という気持ちが未だにぬぐえません。

建て替えなんて言っても、簡単なことではないし・・・。

一刻でも早く、問題が解決して、

住民の皆様の暮らしが、少しでも早く落ち着きますように。

(そんなことを私が祈っても、何の足しにもならないのですがね・・・。ホンマ腹立たしい話やな!)





結貴ゆきFacebookページ
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2015.10.28 Wed l その他 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

No title
よく分かりました! ありがとうございます。
やっぱりその方面の知識のある方の説明は分かりやすいです。
そして前の会社の建物はやっぱりダメっぽい気がするが、まあきっとなるようになる(笑) 
2015.10.28 Wed l 椿. URL l 編集
Re: No title
椿様>

そう言って頂けてうれしい!何よりです~!
ま・まぁ、あの、すべての建物が傾くとは限りませんから…
運が良ければ、きっと…(笑)
2015.10.28 Wed l 結貴ゆき. URL l 編集

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